修学旅行④ 平和学習

バスガイドさんの琉球方言の挨拶から平和学習は始まりました。沖縄の風土や歴史の説明のあと、第二次世界大戦末期に起きた沖縄での地上戦の話がありました。平和記念公園で学級で製作した折り鶴を捧げました。沖縄本島中部から南下する米軍、撤退する日本軍、その最後の地となったこの場所は沖縄慰霊の日で全国放送されるよく知られた場所です。平和の礎に刻まれた膨大な戦死者の名前を見てこの地で起きた悲惨な出来事や、理不尽に思いを馳せることができたのではないでしょうか。

このあとひめゆり平和記念資料館に入りました。自分たちと年齢の変わらない女子生徒たちが残したものが展示されています。仲間と必死に日本軍兵士の命を救おうとした語りや、目の前に落ちた爆弾で友達が無惨に死んでいった語り、当事者の言葉に宿る力に多くの生徒たちが真剣に展示を見入っていました。

最後にガマの見学をしました。戦争を体験した世代の方々からの話を引き継ぐ案内の方の真剣な話に生徒は聞き入っていました。ひめゆり平和記念資料館よりも生々しい言葉の数々に、深く考えることができた生徒たちも多かったのではないでしょうか。特に、家族や親子に死を選択させるしかない話や、母親が我が子に手をかける話、このような出来事が当たり前のように起き、悲しいという感覚すら無くなる極限状態になってしまっていること。これが台風のような自然現象ではなく、人間が作ったことであるということ。案内の方は自分と関わる人を大切にしてほしいとの話で締め括られました。